理念と人事を連動させる【訪問看護】【訪問介護】【デイサービス】
2024.12.05
理念と人事を連動させる
突然ですが、「人事」とは何をすることだと思いますか?
「人事」とは人をもって事を成すことです。
そして、その事とは「事業」のことを指します。
さらにその事業とは、理念をもって会社のことだと捉えます。
となると、理念と人事は連動させるべきなのです。
理念には大きく2つの理念があります。
その会社がなぜ存在するか、どんなビジョンを目指すかというような理念
そして、
どのような人財(社員)をもってその事業を行い、その理念を叶えるかという理念です。
事業としての理念を叶えるためには
人財が必要不可欠です。
その人財はどのような人財であるべきか(ありたいか)という人事理念です。
なお、ここで言う人財は経営者自身も含まれます。
事業を行う上で
①なぜ存在するか
②何を目指すか
③どのような価値観を持っているか
という理念を叶えるために
①どんな人物であるべきか
②どんな人物ではあってはならないか
③どのように育成するか
という人事理念ももっておきましょう。
これが人事の基礎である
・採用
・教育
・評価
に繋がります。
採用においては
人事理念に合った、”求める人物像”を明確にして、採用すること
特に医療介護業界では、資格さえあれば、同業他社での経験年数が長ければOKという採用基準では採用が失敗します。定着しないうえ、組織に悪影響を与えてしまう可能性が高いです。
教育において
人事理念を叶えるための教育スケジュールを策定し、
社内研修、社外研修などを計画的に実施すること
特に、訪問看護、介護の業界においては、訪問してなんぼ、というビジネスモデルのため、どうしてもみんなで集まって研修という機会をつくることが難しいです。だからこそ、資格さえあれば採用し、とにかく行ってこい、訪問してくれればインセンティブ支給するからという組織になりやすく、実際にそんな組織が多く存在しますが、そんな組織は離職率が高く、教育が出来ていないので、ケアの質も低い傾向にあります。
私のお客様の社長が「人間力やホスピタリティがあれば、万が一ミスしても許していただける」とおっしゃっていました。もちろん、本当に命に係わるようなミスはそういうわけにはいかないかもしれませんが、多少のことは「~さんならいいよ」だったり「人間味があって逆にもっと好きになった」なんて言っていただけたりするかもしれません。
そんな人間力、いわゆる、接客力や接遇力といったホスピタリティ研修は非常に重要です。
挨拶、自己紹介、マナー、言葉遣いなど、そういった人間力は理念にも表れます。こういった理念に大きくかかわる研修は特に社内で経営者や管理職クラスが実施することをお勧めします。本気度が伝わります。
評価において
人事理念を実践してくれた、体現してくれたことや
経営理念を叶えるための指標を達成してくれたことを評価することをオススメします。
何を評価するのかは
何を大切にするか。
と言い換えることが出来ます。
何を大切にするかとはつまり理念です。
理念を言語化、数値化し、それを評価基準に入れましょう。
また、医療介護業界の方の場合、技術面が評価されることが多いですし、「評価したい」と思っている方が多いかと存じます。
しかし、技術の評価は非常に難しいと皆様お悩みでいらっしゃいます。
その理由は「技術」の数が膨大すぎることと、それら定義があいまいだからです。
「アセスメントが出来る」
「介助が出来る」
「ニーズのヒアリングが出来る」
といっても、利用者様の状況、そしてその方のニーズ、本人の考えと行動次第で大きく異なります。間違いなく、評価は難しいです。
では、どうすることで解決できるか。
クルージズでは下記の2点を提案いたします。
①事前に具体的に認識を共有しておくこと
②「~が出来た」という結果だけでなく、出来るようになるためのプロセス(行動)を目標設定し、それを評価すること
この2点で大きく改善させるはずです。
難しいことを完璧にすることをいきなり目指すのではなく、シンプルにスモールスタートで行うことが成功への鍵だと考えます。