理念に基づき人件費率を考え、給与決定をする
2024.12.05
ごあいさつ
いつもご覧いただきありがとうございます!
株式会社クルージズ・テクノロジーズの牟田です!
弊社は現在、医療介護業界の方、中でも訪問看護さんに特化して、理念を叶えるためにチーム作りをシンプルな人事評価制度を活用してサポートしておる会社です。
「理念に基づき人件費率を考え、給与決定をする」
給与決定は非常に重要な経営判断のひとつです。一度決定した給料は、後から修正するのが極めて難しく、その影響は組織全体に長期的に及びます。そのため、給与決定を行う際には、慎重かつ戦略的な判断が求められます。
訪問看護事業では、人件費率が事業の大きな割合を占めます。一般的には、人件費率は60~70%(賞与を含む)が適正範囲とされています。この範囲を超える人件費を設定してしまうと、事業の収益性が低下し、経営が圧迫される可能性があります。一方で、人件費を抑えすぎると、優秀な人材の確保が難しくなり、サービスの質が低下するリスクがあります。このバランスを取ることが経営者の腕の見せ所です。
給料をむやみに上げてはいけない理由
採用活動において、「より良い人材を確保したい」との思いから、給料を他社よりも高く設定する誘惑に駆られることがあります。しかし、むやみに給料を上げてしまうのは危険です。特に、中途採用者と既存社員の間で給料に差が生じる場合、組織内で不満が広がる可能性があります。「あの人は新しく入ったのに自分より給料が高い」といった声が上がり、既存社員のモチベーションが低下してしまうリスクがあるのです。
給与の設定は短期的な採用や社員満足度だけでなく、長期的な組織の安定と成長を考慮して行う必要があります。この時に基準となるのが、会社の理念やビジョンです。
理念に基づいた給与決定の重要性
訪問看護事業における理念とは、地域社会に貢献すること、利用者に安心を提供すること、スタッフの成長を支援することなど、会社が目指す姿を表しています。給与決定もこの理念に基づいて行うべきです。具体的には、以下のような視点が重要です:
- 採用基準と給与基準を統一する:理念に共感し、組織の文化に合った人材を採用し、その基準に基づいて給与を設定する。
- 目先の数字にとらわれない:短期的に「高給で人を集める」ことを目指すのではなく、理念に沿った成長を重視する給与設計を行う。
- 公正さを保つ:新規採用者と既存社員の間で不公平感が生じないよう、給与基準を明確にする。
給与決定における人事評価の役割
理念に基づいた給与を決めるためには、適切な人事評価制度が不可欠です。人事評価は、スタッフの行動や成果を可視化し、給与決定の納得感を高める仕組みです。訪問看護事業において、理念を評価基準に組み込むことで、スタッフが理念に沿った行動を自然と意識するようになります。たとえば、「利用者に寄り添ったケアを実践しているか」や「同僚との協力体制を築けているか」といった項目を評価の中に取り入れることで、理念を実現する組織文化を醸成できます。
長期的な視点での給与決定が組織の未来を作る
給料の決定は、経営の基盤そのものです。理念に基づき、人件費率のバランスを考慮しながら、給与を設定することで、事業の安定と成長を両立させることができます。訪問看護の現場で、理念を共有し、スタッフが納得できる給与体系を築くことが、利用者への高品質なサービス提供につながります。
「採用のために」「目先の満足のために」といった短期的な視点ではなく、理念に基づき、組織全体を見据えた給与決定を行いましょう。それが、強い組織を作る第一歩です。